我が家は練馬区にあるのだが、実は私は練馬大根を食べたことがない。
というと、凄く意外なように聞こえるかもしれないが、
これは当たり前のことで、スーパーにもどこにも売っていないのだ。
実は練馬大根は明治末期から昭和初期に流通が拡大した野菜で既に衰退している。
そのため、今は20軒ほどの農家が栽培しているだけでほぼ市場に出回らない。
唯一、練馬大根が買える場所は「JA東京あおば農産物直売所」のみといわれている。
この理由として、練馬大根は普通の大根に比べて長く、収穫が重労働であること、
一般的な青首大根に比べて生育期間が長いことなどが挙げられるらしいが、
要はご当地野菜なので品種改良されたF1品種に効率で勝てないというのが主な理由だろう。
京野菜とか鎌倉野菜とか、そんなご当地野菜ブームというかブランド化には興味がないが、
自給自足を志す上でF1品種に頼るということは避けたいところである。
この辺は勉強不足だが、絶賛問題が顕在化中の種苗法とかも関わってくるところだろう。
時間があれば種苗の問題についてはもう少しちゃんと勉強してみたいところだ。
(但し、勉強するにしても中立的な情報が得られるのだろうか…)
と、まあこんな話は置いといてとにかく練馬大根を食べたことがなかったのだ。
こうした中、私の畑では練馬大根の種まきを行っていたので、収穫を楽しみにしていた。
しかし、我が家の大根が虫にやられ気味なのはこれまでも紹介してきたとおりだが、
実はやられていたのは主に練馬大根だった。
こんなところでもご当地野菜の弱さを示してしまった形だ。
このままだと今年も練馬大根が食べられないかもしれないとも思っていたのだが、
ひょんなことから写真の練馬大根をゲットした!
いやー、しかしながーいですね。
実は地域で収穫体験チケットがもらえるスタンプラリーがやっており、
暇つぶしに参加してみたら本当にチケットがもらえたのだ。
収穫体験では地域の農家さんで練馬大根と白菜を1つずつ収穫させて貰えた。
開始時間を間違えてて、とりあえず嫁と子供は後から追いかけてきてもらうことにして、
私一人で焦って走って向かって参加したのだが、
周りはみんな子連れで、おっさん一人で参加しているのは自分くらいで少し恥ずかしかった。
こんなことなら遅刻してでも子供の準備を待ってから一緒に行けば良かった。。。
ちなみに貴重な練馬大根なので近くの友人に半分あげることにした。
そのため、早速切ってみるが、半分にしてみてもなお長い。
農家さんからは生で食べてみると味が分かるといわれたため、
少しサラダにしようと思ったのだが間違えて全部豚バラ大根にしてしまった。
うちの畑のように虫が付いていることもないので、葉っぱも一緒に煮込む。
本当は普通の大根より味が辛めで沢庵向きといった特徴もあるようだが、
煮てしまうと青首大根との差を明確に説明するのは難しいが、美味いので良しとする。
大根の葉っぱも良いアクセントになっていてとにかく美味い。
あー、スタンプラリーに参加してみて良かった。
私の畑の練馬大根も成長途上の小さい奴ならとれるかもしれないから、
上手くいけば、それはぬか漬けにしたり、サラダにしたりしてみよう。