以前にも述べたように、最近走行距離が伸びた。以前は1回の走行距離が5~8km程度だったのだが、最近は10~15kmくらいは走るようになっている。走行距離が伸びれば、遠くまで行けるし脚力も付く。そこで、少し私が走行距離を伸ばした経緯を紹介してみたい。
■ 急に距離を伸ばすのは危険
走行距離を伸ばすなんて頑張って多く走れば良いだけじゃないか、と思うかもしれないが、実はそんなに簡単な話ではない。何故かというと走り慣れていない人が急に距離を伸ばすと、怪我をするのだ。実は私も月に100kmを安定的に走るためには、1回の走行距離を10kmくらいに伸ばす必要があると考え、一度試してみたのだが、5回くらい10kmランを行ったところで、膝が痛くなってしまい、しばらく走れなくなるという痛手を受けた。実は私は5km~8kmのランを定期的に行うようになったときにも、首と肩の痛みが酷くなり、整形外科に通院している。
私の周りの話を聞いても、ランニングは怪我と隣り合わせで、特に膝、腰、肩、首あたりは走り慣れてたとしても頻繁に痛みに悩まされるようだ。そのため、急に距離を伸ばすという選択は、可能な限り取らない方が良いと思う。徐々に慣らしながら、長距離に耐えうる筋力を育てながら、走っていくことが重要だ。身体の痛みが原因で走るのを辞めてしまうのもつまらないだろう。
■ ランニングシューズは買おう
私が走行距離を伸ばせた要因の一つに、ランニングシューズがあると考えている。それまで廉価なスニーカーで走っていたのだが、靴の劣化に伴い、ランニングを始めて1年くらいでクッション性のあるランニングシューズを新たに購入した。結果として足への負担が大きく減り、長距離を走っても足が痛くならなくなった。結果論だが、おそらく私の場合は1年近く走り続けたことで、筋力はある程度育っていたのだが、フォームも特に綺麗なわけではないので、足に加わる衝撃が大きくて痛みに繋がったのではないかと思っている。
ランニングシューズなんて5,000~10,000円くらいで購入可能だ。これによって少しでも怪我のリスクが減らせるならば、私は安い買い物だと思う。お金がないサラリーマンランナーが買うべきは、1にランニングシューズ、2にGPSウォッチだ。冬に走るならウインドブレーカーも必要かな?それくらいあれば楽しいランニングライフを過ごせると思ってよいと思う。
■ ランに慣れたらゆっくり走ってみよう
私が走行距離をもう一つ大きく伸ばせた原因は、タイムに拘らずゆっくり走ったことにあると思う。以前は週に1回ジムに行っていたので、ジムの翌日は筋肉痛、特に胸筋の筋肉痛が酷かった。ジムの翌日にランニングに行くと振動で胸筋が痛いので、ランニングができないほどだった。一方で、3連休などがあると、日曜日にジムに行ったとしても月曜日は走りに行きたい。そこで、ある日試しに振動がそんなに起きないようにいつもよりだいぶゆっくりと走ってみたのだ。
するとどうだろうか?一言でいうと全然疲れないのだ。この感覚は非常に感動的ですらあった。そのままいつまでも走り続けられそうで、初めてマラソンを完走できる人の気持ちが分かった瞬間でもあった。そうか、私はこれまで速く走り過ぎていたのだ!と気付いた。一度この感覚を覚えると、ペース配分がかなり上手くなると思う。自分が疲れない絶妙のラインに気付きやすくなり、長距離を走るコツのようなものを掴んだ気になる。一方で、息切れはしなくても、確実に足への疲労は蓄積するので、その点は気を付けなければならない。
■ それでも身体が痛む場合は?
ランにも慣れて、ゆっくりめのペースで走っても、身体に痛みがきて長距離を走れない場合には、フォームが乱れている可能性がある。但し、私もいまだに正しいフォームが分からないため、的確なアドバイスはしかねるが、痛み別にフォームの問題点を指摘してくれるランニング教本などもある。私は2冊くらいしか教本は買ったことはないが、1冊読んで一つでも身になる話があったら儲けものくらいの気持ちで、ランニングフォームなどを解説した本を読んでみるのも良いかもしれない。
一番手っ取り早いのは知人や友人にフォームを見てもらうことだ。私は一度だけずぶの素人の嫁に自転車で付いてきてもらい、フォームを観察してもらったこともあるのだが、「よく分からないけど、速そうな人のフォームではない」という的確なアドバイスをもらって、フォーム改善を志した経験もある。なかなか誰かと一緒に走る機会はないかもしれないが、チャンスを見つけて上級者にフォームを確認してもらうことは、重要なことだと思う。実際に日々すれ違うランナーを見ていてもフォームにかなりバラつきがあるし、汚いフォームの人も意外と多い。
■ ゆっくりのんびり行こう
私たちはプロのランナーでもないし、年齢制限があるランナーでもない。そのため、いつまでも走り続けられるし、1回のランの記録が悪くても何のデメリットもない。だから、無理せず徐々に距離を伸ばしていく心構えも必要だ。ペースもゆっくりから始めればよいのだ。距離を伸ばすのに必要なことはこうしたのんびり構えた姿勢なのかもしれないとも思う。
私も1ヶ月程度で5~8km走れるようになったが、1回のランを10km超まで伸ばしたのは、1年以上走ってからだ。効率的な練習を積めば、当然もっと早く長距離を走れるようになったはずだが、そもそもそんなことを目指していない。自分のペースで続けてみて、まだまだ行けそうだ!と思ったら少しずつ距離を伸ばしていけば良いと思う。