ってどんな人だろうと不動産屋の前で何気なく考えた。
最近真面目に移住を考えつつあることもあり不動産情報に敏感だ。
不動産情報の張り紙や、不動産屋に掲示された売買物件をつい見てしまう。
私は脱東京を目指していることもあり、家を買うとしたら最低150m2は欲しい。
但し、今の家の周りでそんな広い新築一戸建てを買うとすると、
どうやら5,000万~6,000万円程度は掛かるらしい。
一方で、いろんな地域の不動産情報を見ていて分かってきたのは、
地域に関わらず家というものは3,000万円くらいで買うものという変な共通認識がある気がする。
つまり、東京だろうが地方だろうが、大体多い価格帯は3,000万円前後で、
地方なら150m2前後、東京(私の家の辺り)なら50m~70m2くらいになるという感じだ。
おそらく平均年収とかを考えるとこの辺が妥当な価格という発想なんだろう。
いつも思うが、日本はモノの価値ではなく、払える金額で価格が決まることが多い気がする。
おそらく給料だって、その人が生み出す付加価値ではなく、
最低限生きていける収入が基準となって決まっている印象がある。
話が逸れたが、まあそう考えると3,000万くらいで生きるのに十分な家は建つわけだ。
じゃあ不動産屋でも良く見る6,000万円クラスの家を買う人はどんな人なんだろう?
6,000万円というのが味噌で、1億円とか3億円とかになれば、
自分で事業をやっているとか土地を持っているとか限られた人なんだなぁと思うが、
6,000万円というとおそらくメインの顧客はサラリーマンだろう。
5,000万円を35年ローンで借り入れるとおそらく月の支払いは15~20万円くらいで、
それに修繕費などを積み立てる必要があると考えると住居費は20万円前後か。
良く言われるように住居費が手取りの3割に収まるようにと計算すると、
少なくとも手取りで60万円、少し余裕を見ると70万円くらいになる。
(実は私はこの考えは超嫌いで我が家の住居費の比率は15%以下だ。)
大体我が家の収入等から考えても、手取りで60万~70万円というと、
世帯年収にすると1,200万~1,500万円くらいかなと思う(ボーナスにもよるが)。
共働きで1,500万円というと確かに多いが、金持ちというほどでもない気がする。
共働きで1,000万円を超える夫婦をパワーカップルと呼ぶそうだが、
東京ではそんな夫婦は本当に吐いて捨てるほどいるだろう。
というか、それくらいないと都心部で余裕のある生活はできないだろう。
但し、50歳代とかが住み替えで買うなら話は別だが、
一戸建てを買うということで30歳代くらいを想定すると少し余裕のある家庭かもしれない。
つまり、東京目線で言うとちょい金持ちくらい、
決して大金持ちではない世帯がターゲットになりそうだ。
でもマジか?本当に世帯年収1,500万円程度なのに6,000万円の家を買ってしまうのか?
私にはその感覚はよくわからない。
6,000万円の家といえばもう一生ものだ、本当に一生そこに住むのか?
想定した収入だと住居費は結構ギリギリで、家族構成にもよるが繰上返済等は難しそうだ。
しっかり35年働いて返さないと厳しいので、仕事は辞められずにローンに縛られるだろう。
同じ6,000万円を出すなら、3,000万円くらいでマンションを買って、
家族構成の変化等に合わせてマンションを売った予算に残った3,000万を上乗せして、
新たな家を建てる方が柔軟性がある。1回家を買っただけでは良く分からないのは経験済みだ。
そう考えたら知らず知らずに我が家はそんな戦略を実践していることに気付いた。
(二軒目の購入に3,000万円も上乗せする気は全然ないが…)
不動産屋の前の売買情報を見ながら、そんな妄想をしていた。
うーん、6,000万円を家を買うとしたら、やっぱ世帯年収2,000万円以上の家庭か、
ある程度貯蓄があり、退職金等で返済目途のある中年層でないと厳しいのでは?
とにかくローンに縛られる生き方だけは避けたいものです。