前回のトレランデビューから僅か中2日、本日もちょっくら山を走ってきた。本当は来週にしようと思っていたのだが、今日の天気予報が晴れに変わったのを見て決断。ところが行ってみたら、途中で雨降ってくるし、コースはしんどいしで、なかなか苦行のようだった。まあ、こういうこともあるよね、って感じだ。
■ 前回の反省を活かして準備も改善
今回も決断したら早速コンビニに買い出しに走り、前日に周到に準備。前回の反省を活かして、バッグの中身も大幅に変更してみた。まず、一番大きな変更はソフトフラスクの使用を止めたこと。2時間程度のランであればそんなに水分は必要ないことが分かったことと、ソフトフラスクが意外に飲みにくい割に、水がゴム臭くて不味いことが挙げられる。また、肩紐に装着しているのも少し異物感があった。本当にタイム向上を目指しているのであれば、走りながら飲めるフラスクの方が良いのかもしれないが、前回の様子を見ると結果的にちょくちょく休憩を挟むことになりそうだ。それであれば、ペットボトルで1L強持っていけば大丈夫と判断した。但し、途中で湧水を補充する可能性も検討して、空容器だけは一応持っていく。
次は前回にも書いた食糧だ。前回は登山の時と同じノリでパンを持って行ったのだが、食べるのが手間なのと、脇腹痛が発生するの懸念して、結局持って帰ってきてしまった。そこで今回は消化も良くて食べやすいウィダーインゼリーにした。これなら行きの電車でもサクッと補給できる。また、もう一つの大きな変更はジャケットをパタゴニアの防水ジャケットに変えたこと。これはマイナーチェンジだが、前回よりも天気の雲行きが怪しいので、重量もそんなに変わらないし、安全策を取った形だ。
また、地味なところでは財布を持っていくのを辞めた。前回は財布が意外と重いし、かさばるので邪魔だった。前回は結局現金なんてほとんど使わなかったので、今回は千円札を2枚だけ定期入れに突っ込んで、定期入れだけでいくことにした。これなら、かさばらないし、重さも随分減る。他は前回と同じだ。といっても、これ以外だと替えのTシャツと地図しかないけど。ちなみに、前回自分の汗で濡らしてしまったので、今回は本は持っていくのは辞めた。今度からは持っていくとしてもジップロックに入れて持っていこうと思う。
■ コースは吾野駅~越上山へ
今回もコースは秩父方面の秩父駅手前で、前回の帰りに利用した武蔵横手駅の2つ先にある吾野駅をスタートするコースだ。帰りは一つの飯能駅寄りの東吾野駅に降りてくるルートで、前回同様に「山と高原地図 奥武蔵・秩父」に掲載されているルートに従った。歩行距離は10.6km、標高差は436m、コースタイムは3時間55分とある。源義経が奥州落ちの折、あまりの展望に顔を振り振り眺望したという顔振峠を経て越上山に至る。ピークは566mでその後はアップダウンを繰り返して、東吾野駅に降りる。
結論から言うと、このコースは失敗だった。何故失敗だったかは追々説明していくとして、まずは西武池袋線に揺られて9時ジャストに吾野駅へ到着。雲行きが怪しく、地面がさっきまで雨が降っていたみたいに濡れているのは見なかったことにする。吾野は初めて降りた駅だったが、宿場町だったようで駅前は歴史ある建物も多い趣深い町。特に観光地とかはないのだが、街道の雰囲気が良い感じだ。趣ある街道沿いを走り、国道に抜けると、また道に迷った。1km弱も無駄に走ったところ、何とかルートに復帰。
顔振峠への道は、まずは1.5kmほどの舗装道路の緩い登り坂。これは走りやすいはずと思ったが、やはり足がしんどくて途中で何度か歩いてしまった。いよいよ白川郷ウルトラマラソンが心配だ。少し歩けばまた走れるので、休み休みいくしかないのかとも思う。その後は、山道に入り1.5kmほど進むと、顔振峠に到着。前回でトレイルの感覚は掴んでいたので、無理して走り続けるのではなく、木の根などで道が悪いところは早歩き程度のペースで進み、道が良くなると走るの繰り返し。特にアプローチはこれが効率的だと思う。
いよいよ辿り着いた顔振峠だが、曇っていたこともあり眺望はイマイチ(上の写真)。ちなみに、15分ほど脇道にそれて歩き、見晴らし台まで行ってみたがこちらも微妙。うーん、天気が悪かったこともあるが、期待外れかなぁ。それでも土曜日ということもあってか、峠の顔振茶屋にはトレイルランナーの先客がいた。水を飲んでいるうちに奥武蔵グリーンラインという舗装道路を走ってきた年配の女性トレイルランナー2人組も来て、登山者よりランナーの方が多いことに驚く。顔振峠は車でも来られるので、自転車乗りや、普通に車で観光に来た人たちもいて、朝早いのに割と賑わっていた。
■ ピークの越上山を目指す!
顔振峠を後にして、越上山を目指す。ここからは比較的走りやすい道が多く、軽快に進む。越上山の手前100mくらいは急坂と岩場で走るどころではなかったが、それでもスムーズにピークに到着。眺望もなければベンチもないし、何のためにここまで来たのかと思わせる山頂だった。長居をしても意味がないので、早々に降りて縦走コースへ。一応この後は細かいアップダウンもあるものの、基本的には緩やかな下りが続くものと思っていたのだが、そうではなかった。想定以上にアップダウンが多く、ほとんど走れる道がない。アップダウンの傾斜が想定以上に急なので、上りも下りも走れるような道ではないのだ。
隙間隙間なんとか平坦な道を見つけて走ってはみたが、すぐに上り、その後に上った分の下りが来るので、全然ペースが掴めない。しかも、こうした道がダラダラと5kmくらい続く。何よりも許せないのは、幾度となく国道を横切ること。つまり、並行してずーっと自動車道が走っているのだ。それでも看板の案内はトレイル側に誘導してくるので、意味もなくトレイルを走っている気がして途中でやる気がなくなってきた。こんなにきれいな舗装道路がすぐ脇を走っているのに、アップダウンの多いトレイルを敢えて進む意味はあるのだろうか?しかも、トレイルの方が眺望が良いとかそんなことは全くない。というか眺望は基本的にない。
しかも、途中からは雨も降ってくる始末。実は途中で小雨を感じることもあったが、気付かないふりをしていたのだが、最後の30分は気付かないふりなんて到底できないくらいの本降り。これに関してはトレイルを走っていたおかげで木が守ってくれたので、防水ジャケットを着るほどではなかったが、それでも十分やる気は萎えた。最後の方は早く駅について終わってくれないかなぁと思っていた。
そんな中でも、最後に通過したユガデという山上集落は綺麗だった(上の写真)。突如としていくつかの民家と開墾された畑が出てくるのだが、風景が一気に変わるので驚いた。実際に3~4人のおばあさんがまさに農作業もしている最中で、こんな暮らしをしている人もいるんだなぁと少し感動した。まあ、集落の周辺は道がきれいなので、こういうところは速いペースで走り去ってしまったのだが…。この辺はまた落ち着いて見てみたいとも思った。
■ 今回はトレランというより登山?
ユガデを過ぎれば道も綺麗になってくると思いきや、その後も急な下り坂が続き、結局国道に降りた後はすぐに駅だったので、走れる道が本当に少ないコースだった。東吾野駅への到着は11:45分ごろ。結果としてタイムも伸びず、12.0kmで1時間56分。コースタイムの約半分だが、途中で時計を止めて見晴らし台まで行ったりしていたので、全体では2時間45分くらいかかっていたと思う。ラップごとのタイムは以下の通り。
0~1km:05分10秒(駅から登山口まで。道に迷いながら。)
1~2km:05分35秒(引き続き舗装道路。途中から緩い上り。)
2~3km:08分41秒(トレイルに進む緩い舗装道路の上り。)
3~4km:14分17秒(トレイルに入り急坂でなかなか走れず。)
4~5km:08分01秒(顔振峠~越上山まで走りやすい道が多い。)
5~6km:13分45秒(軽快に進んだが、越上山山頂前後は歩くのも困難。)
6~7km:11分18秒(アップダウンがダラダラと続き、あまり走れず。)
7~8km:11分15秒(アップダウンがダラダラと続き、あまり走れず。)
8~9km:09分49秒(少し走れる道も増えてきたがそれでもアップダウン。)
9~10km:09分06秒(少し走れる道も増えてきたが、それでもアップダウン。)
10~11km:11分44秒(下りが増えるも急坂で走れず。雨でやる気も減退。)
11~12km:07分33秒(国道に出てから数百mは普通に走れた。)
改善した装備に関しては文句なしで、水分も食糧も十分。使わなかったが防水ジャケットに切り替えたのも良かった。確実に濡れていたので、本を持って行かなかったのも正解だった。一方で、今回は走れるコースが少なく、早歩き気味で進んでいるうちに終わってしまったという感じで、コースに反省が多い。トレランというより登山に近かった印象だ。アップダウンが多いコースだとこうなってしまうので、途中で舗装道路をコースに織り交ぜるとか、少し工夫しないといけないかもしれない。といっても、なかなか難しい問題とも思う。いろんなコースを走ってみて、お気に入りのコースを見つけていくしかないのかもしれない。